【コラム】バイブレーション研磨とは?特徴や材料について紹介!
金属表面に模様や風合いを付ける研磨技術のバイブレーション。この技術は従来のステンレス商品や製品に幅広く使用されています。その技術を応用し、弊社は数多くのバリエーションを独自開発してきました。現在では建築材料の仕上げ材としても多く使われる手法へと確立しました。
今回は、このバイブレーション研磨の特徴・バリエーション(模様・風合い)・材料についてピックアップし解説していきます。
バイブレーション研磨とは
バイブレーション研磨とは、ランダムに円弧を描きながら研磨し、様々な模様を施す仕上げの方法です。名称の由来は、振動を利用し研磨加工することから来ています。現在では、「ランダムヘアーライン」「パーマネントヘアーライン(PHL)」と様々な呼び方で親しまれています。
主に外壁・内壁・サッシ・建具・家具・エレベーター部材へ用いられることや、建物の顔となるエントランスや風除室、待合室などに、高級感を演出するためにも使われています。一般的にステンレスバイブレーション・アルミバイブレーションという商品でも販売されています。
特徴
バイブレーション研磨はステンレス(SUS)・鋼・チタン・アルミ・銅・真鍮と幅広く対応できる汎用的な研磨方法です。比較的簡単な研磨方法である為、角パイプ・丸パイプ・アングル・チャンネルなどの型鋼にも施す事ができます。溶接構造で組み上げた加工品等にも後加工で施せるのも特徴です。また、使用する材質や個所、確度が変わることでユニークな表情をお楽しみいただけます。細かいものから粗いものまで自由自在に加工できます。
バリエーション
バイブレーション研磨は、 円弧のスピードや研磨する粒度、形状を変化させることで多くのバリエーション(模様・風合い)を生み出します。
様々な用途や後処理などを勘案し、掘り込み深さや下地処理、最適なステンレスバイブレーション・アルミバイブレーションをご選択いただければ、美しい建築部品や什器や機器類が製作できます。
弊社では、数多くのバイブレーション種類をご用意しています。また、お客様のイメージに合わせたオリジナル模様も日々開発しています。
アルミニウムへの仕上げ
アルミニウムは、研磨後にアルマイト処理を行うことで”陽極酸化被膜”を生成させ、腐食を防止します。この処理を施すことでステンレスよりも硬く、傷が付きにくい仕上げにすることができます。
弊社では、ALSTONE®(アルミストーン)という製品のシリーズを展開しています。石、和紙、布を始めとした天然素材の雰囲気を外観に持ち、洗練された空間を演出する仕上げ材です。アルミ素材に特殊な研磨とアルマイト処理を施す「ALSTONE®(アルミストーン)」は、印刷では模倣することのできない質感を有し、機械によりハンドメイドさながらの仕上がりを精巧に再現します。また、素材特有の性質に加えて耐食性・耐候性・耐摩耗性を備えています。※図1~3は、弊社の人気品番の一部です。
また、ALSTONE®(アルミストーン)の製品の中でALcalm(アルカーム)という抗菌・安全性・高い表面硬度に優れたシリーズもございます。詳しくは、こちらもしくはお問合せ下さい。※図4は、ALcalm品番の一部です。
ステンレスへの仕上げ
ステンレスをキッチンやカウンターなどで使用する場合、見た目が綺麗な「鏡面仕上げ」を選ばれることがあります。その反対に、「バイブレーション研磨仕上げ」は表面に模様を付ける仕上げの為、立体感と存在感を引き立たせるデザインとなります。そのため、”バイブレーション研磨仕上げ以外で出来た傷”を目立ちにくくする効果があり、エレベーターなどに使用されることが多いです。ただし、研磨目の薄いバイブレーション研磨仕上げは、使用する場所によりますが、従来より傷が目立ちます。ご相談時には、使用用途によってスタンダードなバイブレーションより、研磨目の深いバイブレーションをご提案することもございます。
※溶接構造の加工品やスタッドボルトの溶接品も製作可能です。
弊社では、 傷のつきにくい特徴の製品や様々なステンレスバイブレーション研磨模様を取り揃えています。詳しくは、こちらもしくはお問合せ下さい。
参考リンク
・ALSTONE®(アルミストーン)
・ALSTONE®(アルミストーン)- ALcalm(アルカーム)
・カラーステンレス
・ステンレス
・伸銅品
・製品導入実績